故郷に錦!監督の出身地・八尾で凱旋舞台挨拶!「一命」三池崇史監督with青木崇高 舞台挨拶&スペシャルトークショー
2011-10-29 (土) 19:25
本格時代劇として質の高さに多くの絶賛と、現代にも通じる男の生き方に共感をいただき、大ヒット上映中の『一命』ですが、本日、大ヒットを記念し、三池崇史監督が故郷・八尾にて舞台挨拶とスペシャルトークショーを実施いたしました。
なお、急遽、同じ八尾出身で、沢潟彦九郎役で『一命』に出演した青木崇高も参加が決定、「お帰りなさい」「ただいま」というやり取りで始まった舞台挨拶は、非常に温かい雰囲気の中で盛り上がりました!
その模様をレポート致します。

【舞台挨拶】
MC:ふるさと八尾での舞台挨拶は、いかがですか?
■三池崇史監督:
身内が多くて緊張します(笑)。
■青木崇高さん:
同級生や親せきなど知った顔が多くて緊張しますね(笑)。
MC:監督の携わる作品はバラエティに富んでいますが、今回の『一命』で描きたかったものは?
■三池監督:
ジャンルは違っても、何かをつかみたいんだけど、なかなかつかめない、上を向いて生きていくのか、下を向いて生きていくのか選択がある中で、顔を上げて歩いて行くという、どの映画も同じテーマです。
『ヤッターマン』も『一命』も同じ。日本人らしい雑食なので中華の次は和食、という感じで色々な映画をやってみたくなる。今は暴力団のドラマ(「QP」)をやっています。放送できるかギリギリの。
MC:青木さん、カンヌ映画祭に自費で行かれたとか?野宿したという噂もありますが?
■三池監督:
飲みすぎてその辺で寝てたとか(笑)。
■青木さん:
寝ていないので、野宿ではないです(笑)。カンヌに着くまで、バックパッカーのようなことをしていたんです。
■三池監督:
カンヌ直前にニューヨークで買ったタキシードを置き忘れて、カンヌの貸衣装屋さんで借りたんですよ。
■青木さん:
で、またニューヨークで買いなおしたのが、今日のスーツです。
■三池監督:
山城北本町に住んでいる我々からすると、山本(青木さんの出身地)はお金持ちやな。
普通買えませんよ。
MC:介錯人の沢潟役を、憎憎しく演じられていました。悪い役ですよね?
■青木さん:
すごく言われました。カンヌでも「Bad guy!」とか言われました(笑)。
■三池監督:
井伊家の立場からすると、彼らなりの理屈で正義を通しているのです。
逆の立場だったら、半四郎や求女も同じことをする。同じ侍でも勝者と敗者に分かれ、見え方が全然変わってきてしまう。そこに悲劇が生まれるのです。その頃の悲劇も今現在に繰り返されている。だから悪役に見えてしまうんです。
MC:青木さんは演じてみていかがでしたか?
■青木さん:
本当に求女が許せなかったし、戦を経験していない侍のため、命が無くなる場に立ち会うことに多少興奮した部分もあるのではないかと思います。こっちもこっちで井伊家を守らないといけない、という気持ちでやっていました。まあ、僕はどう見えても構わないと思っていました。
■三池監督:
八尾出身なので、根が悪い奴ですから(会場笑い)。
最近、東京でも「監督、八尾出身なんですって?」と言われるんです。
MC:東京でも八尾は悪名高い(笑)
■青木さん:
それこそ映画『悪名』の朝吉は八尾出身ですよね。タクシーの運転手さんにも八尾だというと、言われます(笑)。
MC:撮影中、アドバイスなどは?
■三池監督:
現場でも、あまりお酒飲みすぎて暴れないようにと。市川海老蔵さんも本当にいい奴なんです。僕が出会った役者の中でも本当に素敵。人間としてまっとうなんです。正直にものを言うから、我々みたいな、なあなあで協調性で
生きている人間にとっては強烈なんです。飲むと酔うのは当たり前。次の日お酒の影響もない。超人ですね。
■青木さん:
ご一緒できて、すごく楽しかったです。
MC:青木さんがこの映画で得られたものはありますか?
■青木さん:
僕は本当に海老蔵さんと出会えたのが嬉しかったです。海老蔵さんとご飯を食べた次の日、熱が出たんです。多分持ってらっしゃるパワーに体が浄化されて何かが入れ替わったんでしょうね。「この熱は絶対海老蔵さんだ」と思いました。すごく大好きですね。
MC:監督は、この映画を通して何か変わられたことは?
■三池監督:
ここ2年ほど『十三人の刺客』『切腹』と、50年くらい前の映画のリメイク、再映画化が続いたのですが、50年前の映画人たちの魂が少し我々に作品を残すと同時に運命を残しているんだな、と、映画を作る我々にとっては素敵だなと思いました。
また50年後まったく見ず知らずの人たちが僕らの作品が作ってくれるかもしれない。そういう流れの中で作品は生まれてくるんだな、と。まあ、八尾で育ってよかったと思います。
■青木さん:
僕もです(笑)。
MC:八尾のみなさんへのメッセージを。
■三池監督:
これからは作品に「あ、この監督八尾出身やで」と、分かってもらえるようなメッセージを残していきたいと思います。ぜひ劇場に足を運んでいただければ幸いです。
■青木さん:
今日は歩いて八尾まで来たんですが、町も変わりましたね。もし『悪名』のリメイクとか何か機会があれば、ぜひ八尾に恩返しができれば、と今思いました。

【スペシャルトークショー】

MC:監督のご出身はこの八尾市なんですよね。今日のお客さんも…
■三池監督:
だいたい親せきですね。夢のようです(笑)。自分の作品をこの劇場でかけてもらえるとは嬉しいです。
MC:八尾での子どもの頃の思い出を教えてください。
■三池監督:
すごくいい子でしたよ。小学校の代表もやったんです。
MC:そんな崇史少年が映画監督になろうと思ったキッカケを教えてください。
■三池監督:
映画を見るのは好きだったのですが、学校を出ると大人にならなきゃいけない。
当時フリーターというのはなかった。8割くらいパチンコ屋に入り浸ってたのですが、行くところがない。
そこでラジオで“横浜放送映画専門学院”のスポットが流れていた。映画監督になりたいというより、時間を稼ごうとしたんですね。
(ここで、さらにスペシャルゲストとして三池監督作品出演者を代表して、青木崇高さんとウルトラマンマックスが登場。マックスは2005年のテレビシリーズ「ウルトラマンマックス」第15話、16話を手掛けた三池監督のために、アリオ八尾にあるウルトラマンのお店“円谷ジャングル”から駆けつけてくれました。)

(C)円谷プロ
■ウルトラマンマックス:
シュワッ!!
■三池監督:
なんでやねん(笑)。2話監督しました。「ウルトラマン」は子供の頃に見ていたのですが、大人になって、現場でウルトラマンにNGが出せる。ウルトラマンが僕の言うことを聞く。監督っていいですね(会場笑い)。子供の頃に憧れていたヒーローと一緒に仕事ができる。
MC:当時流行っていた“命”ギャグのポーズもウルトラマンにさせていました。
(ウルトラマン、命ポーズをとる)
第16話の「わたしはだあれ?」はマックスが怪獣の手によって、記憶喪失になってしまうというお話だったんですが、ウルトラマンシリーズに名を残す非常にコメディー色が強い話題作でした。光線の打ち方を忘れ、ヘンなポーズをとったりとマックスも大変でしたね。
(マックス、MCに耳打ちする)
MC:フムフム…。最初は驚いたが、おかげで自分の芝居の幅が広がったという事です。
青木さん、同じ監督作品に出演されたウルトラマンとご一緒に登壇され、いかがですか?
■青木さん:
光栄です。実はマックスよりも他のウルトラマンが好きで見ていました。
(ここで、マックスはパトロールに戻るために退場)
■三池監督:ちょっと可愛かったね。
(ここでお客様からの質問を受け付けました)
――(三池監督に)役者に一番求めるものは何ですか?
■三池監督:
それぞれ演じる個性があるので、その人間が家に帰って飲むビールが少しおいしいと思える現場を提供できることを目指しています。作る現場も楽しめるようにするのが、自分としてはポイントです。
■青木さん:
確かにいつもよりおいしかったです。
――八尾の映画を依頼したら、撮っていただけますか?
■三池監督:
もちろんです。お願いされなくても撮ったかな。(会場拍手)
MC:さて、八尾でのトークショーいかがでしたか?
■三池監督:
明日起きたら、昨日のことは本当だったのかな、と感じると思います。
■青木さん:
数年前にNHKの仕事で天童よしみさんと一緒になった際に「八尾を盛り上げていこう」と言われました。少しは形になったかな。
なお、ウルトラマンマックスが駆けつけてくれた、ウルトラマンのお店“円谷ジャングル”公式HPはこちら!
◆『一命』公式サイト
http://www.ichimei.jp/
*PC版、モバイル版、スマートフォン、いずれも同じアドレスにてご覧いただけます。
なお、急遽、同じ八尾出身で、沢潟彦九郎役で『一命』に出演した青木崇高も参加が決定、「お帰りなさい」「ただいま」というやり取りで始まった舞台挨拶は、非常に温かい雰囲気の中で盛り上がりました!
その模様をレポート致します。

【舞台挨拶】
MC:ふるさと八尾での舞台挨拶は、いかがですか?
■三池崇史監督:
身内が多くて緊張します(笑)。
■青木崇高さん:
同級生や親せきなど知った顔が多くて緊張しますね(笑)。
MC:監督の携わる作品はバラエティに富んでいますが、今回の『一命』で描きたかったものは?
■三池監督:
ジャンルは違っても、何かをつかみたいんだけど、なかなかつかめない、上を向いて生きていくのか、下を向いて生きていくのか選択がある中で、顔を上げて歩いて行くという、どの映画も同じテーマです。
『ヤッターマン』も『一命』も同じ。日本人らしい雑食なので中華の次は和食、という感じで色々な映画をやってみたくなる。今は暴力団のドラマ(「QP」)をやっています。放送できるかギリギリの。
MC:青木さん、カンヌ映画祭に自費で行かれたとか?野宿したという噂もありますが?
■三池監督:
飲みすぎてその辺で寝てたとか(笑)。
■青木さん:
寝ていないので、野宿ではないです(笑)。カンヌに着くまで、バックパッカーのようなことをしていたんです。
■三池監督:
カンヌ直前にニューヨークで買ったタキシードを置き忘れて、カンヌの貸衣装屋さんで借りたんですよ。
■青木さん:
で、またニューヨークで買いなおしたのが、今日のスーツです。
■三池監督:
山城北本町に住んでいる我々からすると、山本(青木さんの出身地)はお金持ちやな。
普通買えませんよ。
MC:介錯人の沢潟役を、憎憎しく演じられていました。悪い役ですよね?
■青木さん:
すごく言われました。カンヌでも「Bad guy!」とか言われました(笑)。
■三池監督:
井伊家の立場からすると、彼らなりの理屈で正義を通しているのです。
逆の立場だったら、半四郎や求女も同じことをする。同じ侍でも勝者と敗者に分かれ、見え方が全然変わってきてしまう。そこに悲劇が生まれるのです。その頃の悲劇も今現在に繰り返されている。だから悪役に見えてしまうんです。
MC:青木さんは演じてみていかがでしたか?
■青木さん:
本当に求女が許せなかったし、戦を経験していない侍のため、命が無くなる場に立ち会うことに多少興奮した部分もあるのではないかと思います。こっちもこっちで井伊家を守らないといけない、という気持ちでやっていました。まあ、僕はどう見えても構わないと思っていました。
■三池監督:
八尾出身なので、根が悪い奴ですから(会場笑い)。
最近、東京でも「監督、八尾出身なんですって?」と言われるんです。
MC:東京でも八尾は悪名高い(笑)
■青木さん:
それこそ映画『悪名』の朝吉は八尾出身ですよね。タクシーの運転手さんにも八尾だというと、言われます(笑)。
MC:撮影中、アドバイスなどは?
■三池監督:
現場でも、あまりお酒飲みすぎて暴れないようにと。市川海老蔵さんも本当にいい奴なんです。僕が出会った役者の中でも本当に素敵。人間としてまっとうなんです。正直にものを言うから、我々みたいな、なあなあで協調性で
生きている人間にとっては強烈なんです。飲むと酔うのは当たり前。次の日お酒の影響もない。超人ですね。
■青木さん:
ご一緒できて、すごく楽しかったです。
MC:青木さんがこの映画で得られたものはありますか?
■青木さん:
僕は本当に海老蔵さんと出会えたのが嬉しかったです。海老蔵さんとご飯を食べた次の日、熱が出たんです。多分持ってらっしゃるパワーに体が浄化されて何かが入れ替わったんでしょうね。「この熱は絶対海老蔵さんだ」と思いました。すごく大好きですね。
MC:監督は、この映画を通して何か変わられたことは?
■三池監督:
ここ2年ほど『十三人の刺客』『切腹』と、50年くらい前の映画のリメイク、再映画化が続いたのですが、50年前の映画人たちの魂が少し我々に作品を残すと同時に運命を残しているんだな、と、映画を作る我々にとっては素敵だなと思いました。
また50年後まったく見ず知らずの人たちが僕らの作品が作ってくれるかもしれない。そういう流れの中で作品は生まれてくるんだな、と。まあ、八尾で育ってよかったと思います。
■青木さん:
僕もです(笑)。
MC:八尾のみなさんへのメッセージを。
■三池監督:
これからは作品に「あ、この監督八尾出身やで」と、分かってもらえるようなメッセージを残していきたいと思います。ぜひ劇場に足を運んでいただければ幸いです。
■青木さん:
今日は歩いて八尾まで来たんですが、町も変わりましたね。もし『悪名』のリメイクとか何か機会があれば、ぜひ八尾に恩返しができれば、と今思いました。

【スペシャルトークショー】

MC:監督のご出身はこの八尾市なんですよね。今日のお客さんも…
■三池監督:
だいたい親せきですね。夢のようです(笑)。自分の作品をこの劇場でかけてもらえるとは嬉しいです。
MC:八尾での子どもの頃の思い出を教えてください。
■三池監督:
すごくいい子でしたよ。小学校の代表もやったんです。
MC:そんな崇史少年が映画監督になろうと思ったキッカケを教えてください。
■三池監督:
映画を見るのは好きだったのですが、学校を出ると大人にならなきゃいけない。
当時フリーターというのはなかった。8割くらいパチンコ屋に入り浸ってたのですが、行くところがない。
そこでラジオで“横浜放送映画専門学院”のスポットが流れていた。映画監督になりたいというより、時間を稼ごうとしたんですね。
(ここで、さらにスペシャルゲストとして三池監督作品出演者を代表して、青木崇高さんとウルトラマンマックスが登場。マックスは2005年のテレビシリーズ「ウルトラマンマックス」第15話、16話を手掛けた三池監督のために、アリオ八尾にあるウルトラマンのお店“円谷ジャングル”から駆けつけてくれました。)

(C)円谷プロ
■ウルトラマンマックス:
シュワッ!!
■三池監督:
なんでやねん(笑)。2話監督しました。「ウルトラマン」は子供の頃に見ていたのですが、大人になって、現場でウルトラマンにNGが出せる。ウルトラマンが僕の言うことを聞く。監督っていいですね(会場笑い)。子供の頃に憧れていたヒーローと一緒に仕事ができる。
MC:当時流行っていた“命”ギャグのポーズもウルトラマンにさせていました。
(ウルトラマン、命ポーズをとる)
第16話の「わたしはだあれ?」はマックスが怪獣の手によって、記憶喪失になってしまうというお話だったんですが、ウルトラマンシリーズに名を残す非常にコメディー色が強い話題作でした。光線の打ち方を忘れ、ヘンなポーズをとったりとマックスも大変でしたね。
(マックス、MCに耳打ちする)
MC:フムフム…。最初は驚いたが、おかげで自分の芝居の幅が広がったという事です。
青木さん、同じ監督作品に出演されたウルトラマンとご一緒に登壇され、いかがですか?
■青木さん:
光栄です。実はマックスよりも他のウルトラマンが好きで見ていました。
(ここで、マックスはパトロールに戻るために退場)
■三池監督:ちょっと可愛かったね。
(ここでお客様からの質問を受け付けました)
――(三池監督に)役者に一番求めるものは何ですか?
■三池監督:
それぞれ演じる個性があるので、その人間が家に帰って飲むビールが少しおいしいと思える現場を提供できることを目指しています。作る現場も楽しめるようにするのが、自分としてはポイントです。
■青木さん:
確かにいつもよりおいしかったです。
――八尾の映画を依頼したら、撮っていただけますか?
■三池監督:
もちろんです。お願いされなくても撮ったかな。(会場拍手)
MC:さて、八尾でのトークショーいかがでしたか?
■三池監督:
明日起きたら、昨日のことは本当だったのかな、と感じると思います。
■青木さん:
数年前にNHKの仕事で天童よしみさんと一緒になった際に「八尾を盛り上げていこう」と言われました。少しは形になったかな。
なお、ウルトラマンマックスが駆けつけてくれた、ウルトラマンのお店“円谷ジャングル”公式HPはこちら!
◆『一命』公式サイト
http://www.ichimei.jp/
*PC版、モバイル版、スマートフォン、いずれも同じアドレスにてご覧いただけます。